2016年08月05日

中国、空母打撃群を世界の各海域に展開する途中経過

中国、空母打撃群を世界の各海域に展開する途中経過



中国海軍の焦りの裏返しか メディアは事故死した空母艦載機パイロットを英雄扱いで称賛

2016.08.04
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20160804/plt1608041536007-n1.htm.


 【北京=西見由章】中国人民解放軍の創設89周年の1日、中国メディアは空母艦載機の殲(せん、J)15のパイロットが訓練中に事故死したことを一斉に報じ、「空母艦載機の部隊で初めて身を犠牲にした烈士だ」と称賛した。事故の背景として、性急に空母打撃群の運用開始を目指す海軍の焦りを指摘する声もある。

 軍機関紙の解放軍報などによると、死亡したのは張超少佐(29)。4月27日、空母着艦を想定した陸上での訓練の際、着陸直後に電子系統が故障し、機首が急激に上がって離陸。脱出装置を作動させたがパラシュートが十分に開かないまま地面に落下した。張氏は中国初の空母「遼寧」の艦載機部隊に配属予定だったという。

 中国共産党機関紙の人民日報は1面トップで「故障判明から脱出まで4・4秒の間、懸命に操縦桿(かん)を動かし機体を救おうとした」と張氏を英雄として描写。国営新華社通信も「なぜそんなに勇敢なのか」と題した追悼記事を配信した。

 ただ、中国の空母艦載機の訓練の精度や機体の性能に疑問を呈する声もある。

 元駐中国防衛駐在官の小原凡司・東京財団研究員は「中国は着艦技術の指導者がいない中でノウハウを得なければならない。またロシアの艦載戦闘機Su33の代替機として製造した殲15は出力不足が指摘されるなど装備面も万全ではない。そうした状況で事故は当然起こりうる」と指摘する。

 殲15の訓練が6月中旬に再開されたことについても「事故調査や全機検査が2カ月で終わるとは考えにくい」と指摘。中国海軍は2020年までに空母打撃群を世界の各海域に展開することを目標に掲げており、「空母建造とともに運用確立に向け相当焦っているのではないか」と分析する。

 中国は遼寧のほか少なくとも国産空母2隻を建造中で、東シナ海や南シナ海への派遣が予想される。人民日報は「犠牲は空母艦載機部隊の前進に影響しない」とし、運用開始への決意を示した。

 解放軍報によると、中国海軍は1日、東シナ海で大規模な実弾演習を実施し、百隻以上の艦艇や数十機の戦闘機が参加した。


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Posted by かてきんさん at 08:16│Comments(0)中国国防
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