2016年08月12日
3つの火山が相次ぎ噴火、インドネシア
3つの火山が相次ぎ噴火、インドネシア
火山大国、数千人が避難
2016.08.09
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/080900300/
8月3日、インドネシア北スマトラ州カロ県のティガ・パンクル村付近で火山灰を吹き出すシナブン山。(Photograph by YT Haryono, AFP, Getty Images)
8月最初の週、ハットトリックを決めたのは、オリンピックのサッカー選手だけではなかった。インドネシアで、3つの火山がほぼ同時に噴火した。
インドネシアは、地質学的に活発な環太平洋火山帯に位置し、およそ130の活火山を擁している。そのうち、シナブン山、ガマラマ山、リンジャニ山の3つが、地鳴りとともに噴煙を上げたのだ。(参考記事:「インドネシアの荒ぶる神 火山と生きる」)
これまで死者の報告はないが、空港が閉鎖されるなど、人気リゾート地のバリ島に向かう便も含め、交通は寸断されている。リンジャニ山はバリ島から近いロンボク島、シナブン山はスマトラ島、ガマラマ山はモルッカ諸島の1つに位置している。(参考記事:「各地で火山噴火:インドネシア」)
7月28日、ドラマチックなショーを繰り広げるインドネシア、シナブン山から吹き上がる溶岩と火山灰。(Photograph by Tibta Pangin, Anadolu Agency, Getty Images)
避難者は数千人に上り、周囲を火山灰で覆われたシナブン山周辺に集中している。今年になってからすでに、インドネシアの国民2億5000万人のうち、少なくとも1万3000人が火山のせいで避難生活を送っており、そのうちの多くがシナブン山周辺の住人である。(参考記事:「史上最大の噴火は世界をこれだけ変えた」)
今回の噴火は、予想されていなかったわけではない。噴火の予兆として、マグマが地中を移動する際によく起こる地震も発生していた。